冬のくだもので医者いらず
「一日一個のりんごで医者いらず」「柿が赤くなれば医者が青くなる」
などと言われているように、秋から冬にかけてのくだものは栄養豊富です。その薬効は、古くから薬として使用されてきたほどです。さまざまな種類の冬のくだものを食べて、美味しく健康な体になりましょう。
■りんご
りんごは、風邪をひいて熱がでたときに食べさせられる定番のくだものですね。水溶性食物繊維のペクチンが豊富で、大腸の中の乳酸菌を増やして有害菌を退治し、下痢を止めたり便秘を解消したりしてくれます。また、体内の余分なナトリウムを排泄してくれるカリウムも多く含まれているため、血圧を下げてくれます。塩分をとりすぎてしまう人は、積極的にりんごを食べるといいでしょう。さらに、ほのかな酸味はリンゴ酸やクエン酸と呼ばれるもので、代謝を高めて疲労を回復させるのに役立ちます。
■柿
秋がもっとも旬ですが、富有柿など冬も楽しめる品種もあります。柿には他のくだものには少ない、ビタミンAやマンガンがたくさん含まれています。風邪の予防や二日酔い予防に抜群の効果。果肉だけでなく、へたや葉にも薬効があるため、せんじた汁をお茶としていただきましょう。ただし、柿には体を冷やす効果があるので、冷え性の人は避けた方が無難です。
■ゆず
かんきつ類の中でもトップのビタミンC含有量をほこるのが、ゆず。ビタミンや鉄、カリウム、カルシウムも豊富です。抗酸化作用が強く、コレステロールを低下してくれたり、風邪やインフルエンザに対する免疫力を高めてくれる効果もあります。りんご同様、リンゴ酸、クエン酸もたっぷり。
■きんかん
同じかんきつ類でも、ごつごつと無骨なゆずと比べて小さくて愛らしいきんかんは、皮ごと食べられるので、栄養を余すことなく摂取することができます。ビタミンやカルシウムのほか、ナイアシンなども豊富です。