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2020年12/03
冬の不調から体を守る「冷え取り薬膳」のすすめ

 いよいよ寒さが本格的になってきました。

「冷えは万病のもと」といわれるように、体が冷えると免疫力が下がり、感染症をはじめさまざまな不調が起こりやすいことがわかっています。

 

これからの季節は冷えを予防するための温活が大切になりますが、国際薬膳師の大坪モモさんは「薬膳の食材分類を知っておくと、日常的に温活を実践しやすくなります」といいます。

 

「薬膳には、“体を温める性質があるか、冷やす性質があるか”という視点で食材を分類し、季節や体質に応じて使い分けるという考え方があります。

 

体をよく温める食材は『熱性』、やや温める食材は『温性』、体をよく冷やす食材は『寒性』、やや冷やす食材は『涼性』、温めも冷やしもしない食材は『平性』と呼ばれており、私たちが日ごろよく食べる食材の多くは、このどれかに分類されています」(大坪さん)

 

この食材分類を“体を温める性質”の強さ順に並べると、熱性>温性>平性>涼性>寒性となります。

 

そしてそれぞれに分類される主な食材は次のようになります。

 

1.体をよく温める熱性の食材

  ピーマン、トウガラシ、コショウ、山椒、八角、シナモン、クローブ等

 

2.体をやや温める温性の食材

    もち米、カボチャ、ニンジン、ニラ、アスパラガス、タマネギ、シソ、ネギ、ショウガ、パクチー、ミツバ、 ニンニク、からし菜、柑橘類、栗、クルミ、鶏肉、羊肉、レバー、ウナギ、タチウオ、アジ、イワシ、鮭、タラ、エビ、 赤貝、アワビ、ムール貝、酒、酢、黒糖、マスタード等

 

 3. 体を温めも冷やしもしない平性の食材

     うるち米、イモ類、豆類、トウモロコシ、インゲン、白菜、キャベツ、ブロッコリー、シイタケ、グリンピース、カブ、春菊、小松菜、梅、ゴマ、ピーナッツ、牛肉、カツオ、サバ、イカ、卵、乳製品、豆乳、ハチミツ等 

 

. 体をやや冷やす涼性の食材

  小麦、セロリ、キュウリ、ハトムギ、レタス、ホウレン草、チンゲンサイ、ナス、大根、オクラ、ミント、くず、リンゴ、マンゴー、イチゴ、鴨肉、そば、おから、茶葉等

 

. 体をよく冷やす寒性の食材

     トマト、ニガウリ、ズッキーニ、レンコン、空心菜、タケノコ、バナナ、スイカ、キウイフルーツ、メロン、柿、 豆腐、コンニャク、カニ、タコ、アサリ、シジミ、ハマグリ、じゅんさい、海藻類等

 

これらのうち、寒い季節は熱性と温性の食材をできるだけ多く取ることがおすすめだといいます。

平性の食材は季節を問わずに取ることができるので、適宜組み合わせるといいでしょう。

 

そして、体を冷やす寒性、涼性の食材はできるだけ少なめにし、食べる場合は必ず加熱調理することがおすすめです。

 

「寒性、涼性の食材は、加熱すると冷やす作用が弱まります。ただし、それ以外の食材も生の状態では体を冷やしやすいため、冬はどの食材も加熱して食べるようにするといいでしょう」(大坪さん)

 

冬は、熱性と温性の食材を多めにし、涼性と寒性の食材は控えめに。この法則を押さえておけば、冷えから体を守りやすくなるはずです。

 

 

監修者 大坪モモさん 

国際薬膳師、東洋医学ライター。健康雑誌編集部をへて、東洋医学関連の書籍・コンテンツ等の企画制作に数多く携わる。

東洋医学を知らない方に、その魅力をわかりやすく伝えることに力を入れている。

 

 

 

RMエージェンシー株式会社

 

 

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