運転マナーの基本と安全で円滑な走行の留意点
安全で円滑な走行を確保するためには、交通ルールを遵守するだけでなく、相手の状況や立場を考え、周囲の交通にも配慮したマナーの良い運転を心がけることが大切です。そこで今回は、マナーの良い運転の基本や安全・円滑な走行環境を確保するための留意点についてまとめてみました。
<運転マナーの基本は譲ること>
■狭い道路ですれ違うときは相手を先に行かせる
狭い坂道での車同士のすれ違いでは、上りの車のほうが発進がむずかしいため、下りの車が停止して道を譲るのが原則ですが、それ以外の狭い道路の場合は、崖などを除き特にどちらが道を譲るかという取り決めはありません。そのため、互いに「相手が道を譲るだろう」と考えて進行すると接触事故になるおそれがあります。狭い道路では、自分のほうが左に寄って停止し相手を先に行かせるようにしましょう。ただし、左に寄って道を譲るときは、道路端に置かれた看板や工作物などに接触しないよう十分注意しましょう。
<安全で円滑な走行を確保するための留意点>
■みだりにクラクションを使用しない
クラクション(警笛)は、使い方によってはトラブルの原因になることがあります。クラクションはどこで鳴らしてもよいというわけではありません。使用できる場所は、道路交通法第54条において、次のように定められています。
・「警笛鳴らせ」の標識のある場所
・標識で示された「警笛区間」内における、見通しのきかない交差点、曲がり角、上り坂の頂上
上記以外の場所では、危険を避けるためやむを得ない場合を除いて警笛の使用は禁止されています。クラクションは自分の主張を通すための道具ではなく、「警戒のために鳴らす」ものです。みだりにクラクションを使用することは控えましょう。
■不要不急の追越しや進路変更はしない
追越しは正面衝突などの危険を伴うだけでなく、車線変更による事故の危険や、ドライバー同士のトラブルにつながるおそれがあります。複数車線道路での進路変更も同様で、特に後続車との距離が十分に確保されていない場合には、後続車から見れば強引な割込みに感じられ、不快に思うこともありえます。追越しや進路変更を行うときは、十分な車間距離と進路変更前からのウインカーによる合図を行い、周囲の車の流れを妨げないようにしましょう。また、事故だけでなく、車同士の無用なトラブルを避けるためにも、不要不急の追越しや進路変更はしないようにしましょう。