春の初日「立春」
立春は、冬至と春分の間の2月4日頃に当たります。また、この日から雨水(2月19日頃)までの期間を立春と呼ぶこともあります。立春は冬と春の分かれる節目の日である「節分」の翌日で「寒さがあけて春に入る日」いわば春の初日です。
一年の始まりは立春から
旧暦では一年のはじまりは立春からと考えられていたため、立春を基準に様々な決まりや節目の日が存在しています。
■春…立春から立夏の前日までを言います。冬至と春分の中間にあたります。
この頃、暖かい地方では梅の花が咲き始めます。
■節分…立春の前日のことです。立春が正月なのに対して、大晦日の役割を持ち、
一年間の厄払いのために豆まきを行います。
■八十八夜…立春から数えて88日目のことです。この日に摘んだお茶の葉は霜を
かぶらないため、高級な茶葉であると言われています。
■二百十日…立春から数えて210日目のことです。この日は台風が襲来する可能
性が高く、農家の人々にとっては厄日だと言われています。
■二百二十日…立春から220日目のことです。二百十日と同じく、台風が襲来する
可能性の高い日とされています。現在は二百十日よりも二百
二十日に台風が来ることのほうが多いようです。
立春と正月
古来は、自然の景色の変化から季節の移り変りを把握する「自然暦」を使用していました。飛鳥時代に中国から二十四節気が伝えられると、冬至が年の分割の起点と考えるようになり、立春を一年の初めとして暦が作成されるようになりました。
明治時代に改暦が行われるまでは、立春は正月とほぼ同じ頃に重なっていたため、現代でも正月に「早春」や「新春」といいます。
「立春大吉」で厄祓い
立春の早朝、禅寺では厄除けのために門に「立春大吉」と書いた紙を貼る習慣があります。この文字は、縦書きすると左右対称になり一年間災難にあわないというおまじないです。
また、立春以降に初めて吹く南よりの強風を春一番〔はるいちばん〕と呼びます。